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ちょうにんげんエックスごう

超人間X号

海野 十三

「冒険クラブ」1948(昭和23)年8月~1949(昭和24)年5月号、「超人間X号」光文社、1949(昭和24)年12月刊行の上記単行本で完結

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 89,025 字 · 178 页

青空文庫

X号は、機械人間に命じて、谷博士をこの実験室に引っぱって来させた。博士は、目は見えないながら、危険を感じて、しきりに抵抗した。しかし、やつれきった博士が、機械人間に勝つはずはない。ついに博士はX号が持ちだした椅子にしばりつけられ、そして脳波受信機の収波冠を頭にしっかりと鉢巻きのようにかぶせられた。博士はそれをふり落とそうと、しきりに頭を振ったが、それは空しい努力であった。収波をあつめる収波冠は、博士の頭部にくいついたように、しっかり取りついていて、はなれなかった。

それからX号は、みずから長い電線を引っぱり収波受信機の接続を一つ一つ仕上げていった。

「これでいい。これでわしの知りたいことは、みんな分かるのだ。さあ、それでは谷博士に質問をはじめるかな」

そこでX号は、谷博士に質問をはじめた。

「こういう問題がある。この研究所の機械を使い、谷博士の研究ノートの示すとおりにして、人造人間を作りあげた。ところがその人間は眠ったようになって、目がさめないのだ、どこに欠点があるか、それを考えなさい」

と、X号は椅子にしばりつけた谷博士に向かってたずねた。

すると谷博士は、口をかたく結んで、それは絶対に答えないぞという態度を示した。