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ちょうにんげんエックスごう
超人間X号
海野 十三
「冒険クラブ」1948(昭和23)年8月~1949(昭和24)年5月号、「超人間X号」光文社、1949(昭和24)年12月刊行の上記単行本で完結
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 89,025 字 · 178 页
研究所の灯火は、夜のふけるにつれ、不用な部屋の分は一つ一つ消されていき、だんだんさびしさを増すのであった。夜中になって、東の山端から、片われ月がぬっと顔を出した。それを合図にして、氷室検事がひきいる捜査隊は、研究所をめがけて、じりじりと忍びよった。この隊には、五少年も加わっていたし、それからまた、女体の山形警部も、警官に取りまかれて厳重に保護されながら、ついてきていた。
ある一つの窓の警報器が故障になっていて、そこをあけてはいれば、研究所をまもっているくろがねの怪物どもを立ちさわがせることなく、忍びいれるという調べがついていた。
一行は、この窓にとりついた。すみきった月光がじゃまではあったが、警報器がならないかぎり、まず心配なしである。氷室検事は外に見張員をのこすと、残りの者をひきつれて窓から中へすべりこんだ。
そこは一階だった。玄関と奥の中間のところにある窓だった。
それから先の案内は、女体の山形警部にまさる者はなかった。
警部は先に立ち、そのうしろに護衛の警官が三人つづいた。もしもこの怪女がへんな行動をしそうだったら、ただちにとりおさえる手はずになっていた。