轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
さこく
鎖国
和辻 哲郎
日本の悲劇
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 443,306 字 · 875 页
ひき返して来た信盛が、激怒しながら信長の宿へ入って行くと、多羅尾は既に出発して居らず、右の六人の共謀者だけが控室にいた。信盛は一人ずつ呼んで、おれが三箇の城主父子の庇護者だということを知っているか、ときいた。また謀叛の書類というのがあるなら見せろと迫った。誰一人まともに答え得るものはなかった。多羅尾に聞かせられたことのほかは何も知らない、というのが彼らの答えであった。で信盛は信長に謁して、処刑に先立ち側近の重臣二人にマンショを訊問せしめるようにと懇願した。信長はそれを容れ、父子に対する嫌疑の諸条を問わせた。信盛もその場に同席した。マンショはすでに死を覚悟して祈りを捧げていたが、訊問に対して非常にしっかりと明晰に答弁し、人々を驚嘆させた。終りに彼は、叛逆がキリシタンの教に背くことであり、かかる汚名を受けてキリシタンの名を恥かしめるのが死よりもつらい、という旨をのべた。信長はマンショの弁明に満足し、即座に無罪を認めたのである。しかし目前の戦争の継続中は、マンショを父と共に信盛の城に居らせることにした。
城主父子の冤罪は解けたが、三箇へは帰って来なかったので、三箇の城はしばしば危険に陥った。