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さこく
鎖国
和辻 哲郎
日本の悲劇
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 443,306 字 · 875 页
三 シャビエルの死と日本への関心の高揚
或る信者は、その住んでいる町に信者のない家は一軒もない、というような情勢をつくり出した。また或る身分の高い信者は、町から一里のところにあるおのれの家にガゴを招き、家族たち三十人を信者にして貰った。盲目の少年の目が開き、重病の娘が忽ちに全快するというような現象も起った。こうしてこの一五五三年の秋までには府内とその附近に六七百人の信者が出来たのである。
三 シャビエルの死と日本への関心の高揚
以上のような日本の情勢をインドに報告しようとするダルカセヴァは、帰途広東附近の上川島において、一年前の一五五二年十二月二日にシャビエルが死んだことを聞いた。遺骸はすでにマラッカに移され、そこでダルカセヴァの到着を待っていた。マラッカからはダルカセヴァが遺骸と共にインドに向い、一五五四年の復活祭の頃にゴアに着いたのである。ゴアでの感激は大変なものであった。シャビエルが讃美せられると共に、日本への関心も高まった。ヤソ会のインド管区長ベルシヨール・ヌネスは復活祭の後にはもう日本行を決意していた。その許可を得るために総督を訪ねると、総督はちょうどダルカセヴァのもたらした大友義鎮の書簡を読んでいたが、ヌネスの来意を聞く前に、何をしているのだ、何故早く日本へ行かないのか、と切り出した。