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さこく
鎖国
和辻 哲郎
日本の悲劇
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 443,306 字 · 875 页
第二章 西方への視界拡大の運動
一 コロンブスの西への航海の努力
この記事はあまり信用の出来ないものではあるが、しかし種子島漂着の報をきいたポルトガル商人が直ぐにシナ沿岸からジャンクで日本に向ったということは、他の報告にも現われている。ポルトガル人の日本への渡米はこの後迅速に始まったらしいのである。
つまりシャビエルがインドへ着いたとたんに、ポルトガル人が日本へ来始めたのである。そうしてその後五六年の間に、ポルトガル人は九州沿岸の諸所の港に出入するようになり、シャビエルはマラッカや南洋諸島を見て歩いた。一五四七年には、マラッカで、鹿児島人ヤジローとシャビエルとが会った。シャビエルはヤジローにおいて日本人を見、日本人に対して非常に好感を抱いた。日本布教の決意はこの時に固められたといわれている。
この因縁によってシャビエルは、一五四九年に日本へ渡来した。これは一隻や二隻の貿易船が日本へ来たというような小さい事件ではなかった。航海者ヘンリ王子以来の「東方への視界拡大の運動」が、ここではポルトガル艦隊の姿においてではなく、三人のヤソ会士の姿において、日本にまで届いたのである。
第二章 西方への視界拡大の運動
一 コロンブスの西への航海の努力