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「やまとみんぞく」とはなんぞや

先住民と差別 喜田貞吉歴史民俗学傑作選

喜田 貞吉

喜田貞吉『先住民と差別 喜田貞吉歴史民俗学傑作選』。同一底本的分册已合并为一书。收入:「日本民族」とは何ぞや、「ケット」と「マット」、奥羽地方のシシ踊りと鹿供養、火葬と大蔵、くぐつ名義考、国栖の名義、国号の由来、時勢と道徳観念、周防石城山神籠石探検記、炭焼長者譚、長吏名称考、憑き物系統に関する民族的研究、手長と足長、道鏡皇胤論について、間人考、人身御供と人柱、法隆寺再建非再建論の回顧、本州における蝦夷の末路、オシラ神に関する二三の臆説、サンカ者名義考。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 195,063 字 · 389 页

青空文庫

それにしては切石で厳重に組み立てた百六十八尋以上の水道が、あまり仰山らしくも思われるが、或いは何か迷信の伴っていたものかもしれない。

石城山の神籠石について注意すべき最も面白いことは、その石の並んでいる線と、石城神社の旧境内とがほぼ一致しているらしいことだ。石城神社には中世以後時々神領の寄附があって、境内がだんだん増してはいるが、なお往々本誌巻頭挿入の神護寺旧領地図の境界線と神籠石の線とが一致している。神護寺の領地はすなわち石城神社の旧領地で、それは旧境内と、後に寄附を受けた水田山林等とだ。思うに神籠石の境界以外にある領地は後に増したもので、神籠石がすなわち旧境内の境界なる列石であったものであろう。してみれば、石城神社の旧境内はすなわちその神の神奈備で、神籠石が神奈備の境界石であったろうとの事実は、この石城山の実際と古地図古文書との対照によって、ますます明らかに証明せられるのである。

石城山の神籠石が果して石城神社神奈備の境界であるとすれば、次に出て来る問題は石城神社の祭神だ。この地方は、もと周防の郷で、周防国造本拠の地であった。されば、その地方に秀でている石城山上のこの遺蹟はすなわち国造祖先の神奈備で、石城神社はすなわち国造の祖神天津彦根神を祀ったものと解すべきが至当であろう。