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「やまとみんぞく」とはなんぞや
先住民と差別 喜田貞吉歴史民俗学傑作選
喜田 貞吉
喜田貞吉『先住民と差別 喜田貞吉歴史民俗学傑作選』。同一底本的分册已合并为一书。收入:「日本民族」とは何ぞや、「ケット」と「マット」、奥羽地方のシシ踊りと鹿供養、火葬と大蔵、くぐつ名義考、国栖の名義、国号の由来、時勢と道徳観念、周防石城山神籠石探検記、炭焼長者譚、長吏名称考、憑き物系統に関する民族的研究、手長と足長、道鏡皇胤論について、間人考、人身御供と人柱、法隆寺再建非再建論の回顧、本州における蝦夷の末路、オシラ神に関する二三の臆説、サンカ者名義考。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 195,063 字 · 389 页
七 莎草とクグツ
七 莎草とクグツ
最後に、莎草の名とクグツの名との関係を考えてみたい。既に袋の一種に古くからクグツというものがあり、莎草で袋を作り、しかもクグツなる浮浪民がその袋を持っておったとあってみれば、この三者の名の類似の間には、相通じたる何らかの関係のあることを否定する訳には行かぬ。この点において柳田君の御説は、どこまでも尊重せねばならぬものである。しかしながら、莎草の名がもとで袋のクグツが起り、袋のクグツから浮浪民にクグツの称が起ったのか、或いは浮浪民をクグツと呼んだのが本でクグツ袋の名が起り、クグツ袋からその材料に用いられる草にクグの名が出来たのか、或いは莎草とクグツ袋とは名の間に全然無関係で、偶然その袋の材料の或る物にクグの名があったのかは問題である。
クグは和名抄に莎草の文字を当ててある。そして別に三稜草を出して、それにはミクリと訓じてある。しかるに伊呂波字類抄には、ミクリに莎草・三稜草・※(「くさかんむり/仍」、第3水準1-90-70)草の三者をあて、別に莎草をククと訓じてあるのである。これは本草和名にも莎草一名三稜草とあって、両者もとその別なく、或いは細かく言えば多少の相違があるとしても、双方殆ど区別するところなく用いられていたものらしい。