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「やまとみんぞく」とはなんぞや

先住民と差別 喜田貞吉歴史民俗学傑作選

喜田 貞吉

喜田貞吉『先住民と差別 喜田貞吉歴史民俗学傑作選』。同一底本的分册已合并为一书。收入:「日本民族」とは何ぞや、「ケット」と「マット」、奥羽地方のシシ踊りと鹿供養、火葬と大蔵、くぐつ名義考、国栖の名義、国号の由来、時勢と道徳観念、周防石城山神籠石探検記、炭焼長者譚、長吏名称考、憑き物系統に関する民族的研究、手長と足長、道鏡皇胤論について、間人考、人身御供と人柱、法隆寺再建非再建論の回顧、本州における蝦夷の末路、オシラ神に関する二三の臆説、サンカ者名義考。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 195,063 字 · 389 页

青空文庫

五 護法と天狗――天狗は一種の魔神

これ今の閼迦井である。すなわちその大蛇を祭って、今も閼迦井護法堂とて小さい堂があるのだというのである。(俗説には峰延上人を鑑真だと云っているが、古くその説はない。)

本号所載宮武省三君の憑物雑話の中に、南洋にも全くこれと同じ様な行事のあることが見えているが、かくの如きことは古今東西を通じた心理状態の一種の発露で、それが護法の所為であるならば、所謂憑き物はやはり護法の所為というべく、憑き物系統はすなわち護法系統であらねばならぬ。所謂護法に関する思想は、かく種々の形になってあらわれてはいるが、結局はそれが地主すなわちその地の先住民と妥協して、これを護法に使役するというのであってみれば、ここに自ずからその子孫なる、護法系統の存在が認められる訳である。すなわち「護法胤」なるものが存在する所以である。

五 護法と天狗――天狗は一種の魔神

鞍馬では右の護法堂の大蛇以外、別に天狗という名高い護法のあることを忘れてはならぬ。所謂魔王大僧正を始めとして、霊山坊・帝金坊・多聞坊・日輪坊・月輪坊・天実坊・静弁坊・道恵坊・蓮知坊・行珍坊以下、名もない木の葉天狗・烏天狗の末に至るまで、御眷属の護法が甚だ多いので、一とたび足を鞍馬の境内に入れたものは、何人もたちまち天狗気分の濃厚なるを感ぜぬものはなかろう。