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「やまとみんぞく」とはなんぞや

先住民と差別 喜田貞吉歴史民俗学傑作選

喜田 貞吉

喜田貞吉『先住民と差別 喜田貞吉歴史民俗学傑作選』。同一底本的分册已合并为一书。收入:「日本民族」とは何ぞや、「ケット」と「マット」、奥羽地方のシシ踊りと鹿供養、火葬と大蔵、くぐつ名義考、国栖の名義、国号の由来、時勢と道徳観念、周防石城山神籠石探検記、炭焼長者譚、長吏名称考、憑き物系統に関する民族的研究、手長と足長、道鏡皇胤論について、間人考、人身御供と人柱、法隆寺再建非再建論の回顧、本州における蝦夷の末路、オシラ神に関する二三の臆説、サンカ者名義考。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 195,063 字 · 389 页

青空文庫

二 法隆寺非再建論の由来

三十年前の不完全なる余輩の旧説までが、しばしば再検討に附せられる様になった。ことに最近該寺建築物の根本的修理が施さるる事となって、一層学界の注目がこの寺に集注せられ、種々の新発見とともに研究は次第に精緻の域に向って進みつつあるのである。すなわち本誌編者の需めに応じて、いささかこの問題に関する余輩の回顧を筆録し、再建論者としての余輩の立場を明らかにせんとする。

二 法隆寺非再建論の由来

法隆寺が天智天皇九年に焼失した事は日本紀の明記するところ、毫末の疑いを容るべき余地があるべくもない。さればもしこの記事の存在を知り、またその記事の史料価値を理会し得る程の者ならんには、非再建論などは頭から問題と成るべきものでは無かるべき筈である。しかるに法隆寺自身においてはつとにその事実を忘れて、古くからその非再建たる事を信じていたのであった。延長年間講堂の炎上に際し、当時の別当観理僧都は、「聖人の建立猶此の怖れあり、何ぞ況や凡夫の造る所に於てをや」という理由の下に、再建の講堂をその原位置よりも北方に引き離して、他日万一この凡夫所造の新講堂が災いに罹る様な場合があっても、為に累を聖人建立の他の堂塔に及ぼさぬ様にとの注意を払ったというのである。