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「やまとみんぞく」とはなんぞや

先住民と差別 喜田貞吉歴史民俗学傑作選

喜田 貞吉

喜田貞吉『先住民と差別 喜田貞吉歴史民俗学傑作選』。同一底本的分册已合并为一书。收入:「日本民族」とは何ぞや、「ケット」と「マット」、奥羽地方のシシ踊りと鹿供養、火葬と大蔵、くぐつ名義考、国栖の名義、国号の由来、時勢と道徳観念、周防石城山神籠石探検記、炭焼長者譚、長吏名称考、憑き物系統に関する民族的研究、手長と足長、道鏡皇胤論について、間人考、人身御供と人柱、法隆寺再建非再建論の回顧、本州における蝦夷の末路、オシラ神に関する二三の臆説、サンカ者名義考。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 195,063 字 · 389 页

青空文庫

五 オシラ神の名義

五 オシラ神の名義

アイヌの宅神たるチセイコロカムイが、果してオシラ神と密接の関係を有するものであるならば、その根原がアイヌの方にあって、東北地方のオシラ神は、前記のごとくその遺風の存するものと解するを妥当とする。何となれば、東北地方はもと蝦夷あるいはアイヌの国として、今においてなおその遺風が種々の場合に認められ、ことに某の家は蝦夷の子孫であるとか、某の部落はアイヌの遺の村であるとか言われるものが、現になお各地に遺っているほどであるのみならず、その宅神としての行事や性格が、古く京阪地方を中心とした日本民族の間に認められたものとの間にいちじるしい相違があり、しかもそれが主として、もと蝦夷の国と認められた東北地方にのみ、限られているという事実から推測せられるのである。

果してしからばこのオシラ神を祭れる旧家は、当然蝦夷の遺※(「薛/子」、第3水準1-47-55)として見るべきかとの問題が起ってきそうであるが、余輩は必ずしも然か考えるの必要を認めない。何となれば、この神を祭れる旧家は多くはその地方の草分けともいうべきもので、しかも草分けとして土地を開墾し、農業に従事したものは、通例内地から入り込んだ移住者であるべく考えられるからである。