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「やまとみんぞく」とはなんぞや
先住民と差別 喜田貞吉歴史民俗学傑作選
喜田 貞吉
喜田貞吉『先住民と差別 喜田貞吉歴史民俗学傑作選』。同一底本的分册已合并为一书。收入:「日本民族」とは何ぞや、「ケット」と「マット」、奥羽地方のシシ踊りと鹿供養、火葬と大蔵、くぐつ名義考、国栖の名義、国号の由来、時勢と道徳観念、周防石城山神籠石探検記、炭焼長者譚、長吏名称考、憑き物系統に関する民族的研究、手長と足長、道鏡皇胤論について、間人考、人身御供と人柱、法隆寺再建非再建論の回顧、本州における蝦夷の末路、オシラ神に関する二三の臆説、サンカ者名義考。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 195,063 字 · 389 页
四 身分の向上と系図の仮托
となった後にも、山間の住民は依然素樸なる原始的に近い生活を営んでいるので、いつしか筋の違ったものの様に思われて来る。その中にも最も時勢に後れたものは、遂に落伍者となって山男・山姥などと呼ばれ、妖怪変化にも近いものの如くに解せられ、時に鬼として呼ばれる様にもなるのであるが、そこまでにはなくとも一般に山賤として区別せられるは免れなかった。しかもその山賤たる炭焼が、金屋子さんを祭って都合よく金を掘り当てて大福長者となる場合もないではなかろう。そして各地の炭焼長者譚に炭焼が黄金を発見して長者になったという譚の筋の伴っているのは、この関係を語ったものであろう。
四 身分の向上と系図の仮托
もと炭焼の山子であっても、都合よく金を見付け出して既に富を重ねてみれば、だんだん栄花がほしくなる。なお俘囚の長たる平泉の藤原氏や、東夷と呼ばれた鎌倉幕府が、都の文化を輸入し、都人を使役した様に、その富にまかせて里の文化の輸入をもしようし、気の利いた里人をも使役して大尽になりすます。しかし幾ら大福長者になったからとて、生粋の山子筋であっては幅が利かぬ。ただに配下や近隣の人々に対して威を示すに不足なるのみならず、自分自身の心にも満足が出来なくなる。