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「やまとみんぞく」とはなんぞや
先住民と差別 喜田貞吉歴史民俗学傑作選
喜田 貞吉
喜田貞吉『先住民と差別 喜田貞吉歴史民俗学傑作選』。同一底本的分册已合并为一书。收入:「日本民族」とは何ぞや、「ケット」と「マット」、奥羽地方のシシ踊りと鹿供養、火葬と大蔵、くぐつ名義考、国栖の名義、国号の由来、時勢と道徳観念、周防石城山神籠石探検記、炭焼長者譚、長吏名称考、憑き物系統に関する民族的研究、手長と足長、道鏡皇胤論について、間人考、人身御供と人柱、法隆寺再建非再建論の回顧、本州における蝦夷の末路、オシラ神に関する二三の臆説、サンカ者名義考。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 195,063 字 · 389 页
五 炭焼長者譚の成生
五 炭焼長者譚の成生
長者物語は各地の長者屋敷と呼ばれる遺蹟に附随して殆ど到る処にあると云ってよい。しかもその中について自分が特に民族上興味を感じたのは、その長者の元祖が職業もあろうにわざわざ炭焼であったという事である。鄙の中にも鄙なる山にのみ籠って、朝から晩まで本当の真っ黒になって立ち働いて、都の文化は愚かな事、里人との交りすらも殆どなく、山に生れて山に活きて山に死ぬという山賤の炭焼であったという事である。山上憶良の言い草ではないが、白銀と黄金と珠とを人間第一の宝として尊重せられた奈良の御代において、陸奥から黄金が発見されたと聞いては、我も我もとその宝の山に分け入りたくなる。「鳥が鳴く東の空に僥倖しに、行かんと思へど便宜も旅費もなし」との述懐は、当時の都人士の憧憬れるところを露骨に歌ったものであった。砂金を谷川の砂から探り出すにしても、岩石を鑿って鉱石を掘り出すにしても、いずれもそれは山からである。大仏造像の功徳によって、仏神感応して始めて我が国に出現した陸奥小田郡の黄金は、その実或いは平地の川の砂中から発見したのであったかもしれぬが、それが歌人の口に上っては、「陸奥山に黄金花咲く」