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「やまとみんぞく」とはなんぞや

先住民と差別 喜田貞吉歴史民俗学傑作選

喜田 貞吉

喜田貞吉『先住民と差別 喜田貞吉歴史民俗学傑作選』。同一底本的分册已合并为一书。收入:「日本民族」とは何ぞや、「ケット」と「マット」、奥羽地方のシシ踊りと鹿供養、火葬と大蔵、くぐつ名義考、国栖の名義、国号の由来、時勢と道徳観念、周防石城山神籠石探検記、炭焼長者譚、長吏名称考、憑き物系統に関する民族的研究、手長と足長、道鏡皇胤論について、間人考、人身御供と人柱、法隆寺再建非再建論の回顧、本州における蝦夷の末路、オシラ神に関する二三の臆説、サンカ者名義考。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 195,063 字 · 389 页

青空文庫

六 牛蒡種は護法胤――鬼の子孫と鬼筋、鬼と天狗

源九郎義経が後白河法皇に逼って、兄頼朝討伐の院宣を強請したについて、法皇やむをえずこれをお許しになったところが、頼朝の憤慨甚だしいのに恐れをなし給い、これを慰諭し給うべく、義経のこのたびの事は、全く天狗の所為だと仰せ出された。これに対して頼朝は、日本第一の大天狗は他にあらざるものかと言って、法皇がその世を乱す天狗の大将であるとの意を述べた事が吾妻鏡に見えている。

天狗はかく恐るべきものとして信ぜられたから、人間はなるべくこれに親しまず、これを畏怖敬遠するの途を取る。飛騨の上宝村において、白山を祭った氏神の社に詣でた氏子一同の人々が、毎年茅輪を潜って後をも見ずに遁げて帰るというの行事は、言うまでもなくこの恐ろしい護法の天狗に捕えられるのを免れんとの作法であろう。しかもその氏子達は、さらに他からはこの恐ろしい護法の眷属くらいに見なされて、なるべくその護法胤には触らないようにと敬遠せられるに至ったのではあるまいか。

六 牛蒡種は護法胤――鬼の子孫と鬼筋、鬼と天狗

大分護法の研究に脱線したが、いよいよこれから問題は飛騨の牛蒡種に戻る。

所謂牛蒡種の本場なる上宝村双六谷が、もともと護法なる天狗の棲処であったということは、果していかなる意味であろうか。