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「やまとみんぞく」とはなんぞや
先住民と差別 喜田貞吉歴史民俗学傑作選
喜田 貞吉
喜田貞吉『先住民と差別 喜田貞吉歴史民俗学傑作選』。同一底本的分册已合并为一书。收入:「日本民族」とは何ぞや、「ケット」と「マット」、奥羽地方のシシ踊りと鹿供養、火葬と大蔵、くぐつ名義考、国栖の名義、国号の由来、時勢と道徳観念、周防石城山神籠石探検記、炭焼長者譚、長吏名称考、憑き物系統に関する民族的研究、手長と足長、道鏡皇胤論について、間人考、人身御供と人柱、法隆寺再建非再建論の回顧、本州における蝦夷の末路、オシラ神に関する二三の臆説、サンカ者名義考。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 195,063 字 · 389 页
凶暴なる山人や海人はその脅威されたる生活を緩和せんが為にしばしば出でて里人を襲撃する。それが伝説化すれば戸隠山や鈴鹿山の鬼神となり、鬼が島のお話ともなる。そして平素その襲撃に悩まされた隣接村落の人々が、その山人や海人の掠奪から免かれんが為めに、なお漢が匈奴に歳幣を約したが様に、毎年一定の物資や婦女を彼らに供給するという様な事も、村全体の平和の為には我慢せねばならぬ場合もあったであろう。かくて彼らが姦鬼邪神と呼ばれ、はてはそれが伝説化せらるるに至っては、幣物とともに妙齢の婦女を人身御供として白木の唐櫃に蔵め、暗夜に社殿に送るという俗話も起って来るのである。
自分は今昔物語その他の古書に見ゆる人身御供の話を以て、事実そんな事があったとは信じえない。しかし神が時として人間を犠牲として要求するという思想が存在した事は、到底これを否定し難いのである。突然海上で風波の難にあい、舟とともにこれに乗ったすべての人々の生命が奪われる虞の生じた場合には、それは海神が人間を希望している為だと解する。にわかに濃霧が山を閉じ籠めて、旅客が行くべき道を失ったり、或いは烈風砂礫を飛ばして、行人の生命を奪ったりする様な場合には、それは山神が人間を要求している為だと解する。