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「やまとみんぞく」とはなんぞや

先住民と差別 喜田貞吉歴史民俗学傑作選

喜田 貞吉

喜田貞吉『先住民と差別 喜田貞吉歴史民俗学傑作選』。同一底本的分册已合并为一书。收入:「日本民族」とは何ぞや、「ケット」と「マット」、奥羽地方のシシ踊りと鹿供養、火葬と大蔵、くぐつ名義考、国栖の名義、国号の由来、時勢と道徳観念、周防石城山神籠石探検記、炭焼長者譚、長吏名称考、憑き物系統に関する民族的研究、手長と足長、道鏡皇胤論について、間人考、人身御供と人柱、法隆寺再建非再建論の回顧、本州における蝦夷の末路、オシラ神に関する二三の臆説、サンカ者名義考。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 195,063 字 · 389 页

青空文庫

二 シシ踊りは鹿踊り

しかしながら、仙台領において特にそれが鹿の角であるという事は、これを霊獣化したとだけでは解釈されない。けだしもと鹿供養の意味から起った一種の田楽的舞踊で、それがシシ踊りと呼ばるる事から遂に獅子頭とまで転訛するに至り、しかもなお原始の鹿角を保存して、今日に及んでいるものであろう。以下その然る所以を説明してみる。

二 シシ踊りは鹿踊り

今日ではシシと云えばただちにライオンを連想する。したがってシシ踊りがただちに獅子踊りであるとして解せられるに無理はないが、古くは猪及び鹿もまた普通にシシと呼ばれたものであった。そしてそれを区別すべく、前者をイノシシ、後者をカノシシと呼んだのであったが、今日ではカノシシの称呼は普通に失われて、イノシシの方のみが各地に保存されている状態である。

案ずるにシシは宍すなわち肉の義である。古代野獣肉が普通に食用に供せられた時代において、猪鹿が最も多く捕獲せられ、したがって食膳に供せられるものは、主として猪の宍、鹿の宍であった、かくてその称呼が世人の口に、耳に親しくなった結果として、遂にそれがただちに猪または鹿そのものの名称の如くに用いられる様になったのである。