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「やまとみんぞく」とはなんぞや

先住民と差別 喜田貞吉歴史民俗学傑作選

喜田 貞吉

喜田貞吉『先住民と差別 喜田貞吉歴史民俗学傑作選』。同一底本的分册已合并为一书。收入:「日本民族」とは何ぞや、「ケット」と「マット」、奥羽地方のシシ踊りと鹿供養、火葬と大蔵、くぐつ名義考、国栖の名義、国号の由来、時勢と道徳観念、周防石城山神籠石探検記、炭焼長者譚、長吏名称考、憑き物系統に関する民族的研究、手長と足長、道鏡皇胤論について、間人考、人身御供と人柱、法隆寺再建非再建論の回顧、本州における蝦夷の末路、オシラ神に関する二三の臆説、サンカ者名義考。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 195,063 字 · 389 页

青空文庫

八 蝦夷と武士道

蝦夷と日本民族との関係の、極めてなだらかに推移して参りましたことは、この一例を以てしても思い半ばに過ぎるでありましょう。

八 蝦夷と武士道

世間の人は蝦夷とだに云えば、ただちに今の北海道のアイヌを連想して、何だか開けないものの様に感ずるでありましょうが、今のアイヌは松前時代多年の圧迫の為に、堕落のドン底に落ちこんで、甚だしく世間の文化の進歩に後れた為に、双方の間に著しい差違がある様にみえるのです。アイヌは多くの長所と美点とを持っております。昔の蝦夷と当時の日本民族との間には、文化の上においてもそう著しい差違がなかったでありましょう。その長所その美点は、十分に保有しておりました。そしてそれが皆日本民族に混じってしまって、日本民族本来の長所美点の上に、さらに蝦夷の長所、蝦夷の美点を加えたものでありました。

前に申した通り、国家の懐柔政策は、なるべく蝦夷を内地諸国に移して、日本民族に同化融合せしめるにありました。したがって日本国中到る所、蝦夷の血の行き渡っておらぬ地方はありません。日本各地の住民は、石器時代以来の先住土人の血を保存しているばかりでなく、歴史時代において奥羽から移住した蝦夷の血を、多量に交えているのであります。