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「やまとみんぞく」とはなんぞや

先住民と差別 喜田貞吉歴史民俗学傑作選

喜田 貞吉

喜田貞吉『先住民と差別 喜田貞吉歴史民俗学傑作選』。同一底本的分册已合并为一书。收入:「日本民族」とは何ぞや、「ケット」と「マット」、奥羽地方のシシ踊りと鹿供養、火葬と大蔵、くぐつ名義考、国栖の名義、国号の由来、時勢と道徳観念、周防石城山神籠石探検記、炭焼長者譚、長吏名称考、憑き物系統に関する民族的研究、手長と足長、道鏡皇胤論について、間人考、人身御供と人柱、法隆寺再建非再建論の回顧、本州における蝦夷の末路、オシラ神に関する二三の臆説、サンカ者名義考。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 195,063 字 · 389 页

青空文庫

蝦夷の中にもつとに大義名分をわきまえ、官軍に属しているのが多かったのであります。しかし彼らの中には未だ朝廷の尊きを知らず、日本民族の仲間となることの幸福を解せずして、頑強に反抗を試みたり、或いは意志の疎通を欠いたが為に、暴動を起して害を良民に加えたりする様な事もありますから、ここに所謂蝦夷征伐の必要もあるのでありますが、この場合にも日本民族たる官軍が、蝦夷との間に民族的闘争を為したのではなくして、官軍の中の勇士には、蝦夷民族がいつも多かったのであります。所謂夷を以て夷を征するもので、かの伊治公呰麻呂の如きも、やはりその著しい例でありました。

蝦夷を古語に佐伯と申しました。その佐伯を徴発して、宮門護衛の兵士に採用しましたものを佐伯部と申し、大伴氏の一族佐伯宿禰に率いられて、大伴部の兵士とともに天皇をお護り申すお役をつとめておりました。その大伴佐伯の祖先以来の家訓に、

海行かば水漬く屍、山行かば草生す屍、大君の辺にこそ死なめ、のどには死なじ。

とあります。大君の御為には、屍を海の水に漬し、また山で草が屍に生えようとも、決して辞するところではない。ただ大君のほとりにのみ生命を捨てるので、むだな犬死はせぬと申すのであります。