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「やまとみんぞく」とはなんぞや
先住民と差別 喜田貞吉歴史民俗学傑作選
喜田 貞吉
喜田貞吉『先住民と差別 喜田貞吉歴史民俗学傑作選』。同一底本的分册已合并为一书。收入:「日本民族」とは何ぞや、「ケット」と「マット」、奥羽地方のシシ踊りと鹿供養、火葬と大蔵、くぐつ名義考、国栖の名義、国号の由来、時勢と道徳観念、周防石城山神籠石探検記、炭焼長者譚、長吏名称考、憑き物系統に関する民族的研究、手長と足長、道鏡皇胤論について、間人考、人身御供と人柱、法隆寺再建非再建論の回顧、本州における蝦夷の末路、オシラ神に関する二三の臆説、サンカ者名義考。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 195,063 字 · 389 页
国栖また実に一種の谷の者であったのだ。或いはクグツの名の起原は別にあって、それを谷グクと云い、蟆また一方にククと呼ばれていたから、それで「蟆」字を仮りて谷グクの名を表わしたのであるかもしれぬ、いずれにしても彼らは、一種の谷の者であったに相違ない。そして邦人の最初に接した谷の者は、実に本邦原始住民たる蝦夷の族であった。カイの名は今も千島アイヌの称として存し、一方にはクシの神(少彦名命)或いはコシ(越人)の名によって伝わるクシ或いはコシ、または今も樺太アイヌの称として、また同時に久延毘古の名によって伝わるクエと根原を一にする語で、カイはすなわち今のアイヌ族と同じ系統に属するものである。そしてそのカイの語を漢字を以て音訳するに当って、文字もあろうに「蝦夷」すなわちカエルの夷を以てしたことは、彼らが蟆人すなわちククトとして呼ばれていた為であったかもしれぬ。自分はさきに少彦名命の研究において、蝦夷の文字と蟆人との関係を以て、日本紀に隼人を狗人と云った事に比較しておいたが(五巻一号二三頁)、今にして思うに、穿鑿やや足らなかった感がないでもない。隼人を狗人と呼んだのは、隼人の国が魏志に所謂狗奴国に当るとの推定からであると自分は考えている(この事は近ごろ流行の邪馬台国の研究に関連して、いずれ本誌上で詳説したい積りである