轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

07 第七分冊

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 200,903 字 · 400 页

青空文庫

叱るばかりが能ではない。百姓のよいところもふかく観ていたせよ」

「はい」

「久太郎どの。あちらで飯を食おうか」

秀吉は、秀政とともに、方丈へ入った。――ちょうどその頃である。岡山道の飯倉の木戸で、早馬を降りた一人の使いが、番の武者たちに囲まれていたのは。

この往還、岡山から秀吉の石井山へも通じるし、日幡を越えて、小早川隆景の陣営、日差山へ行くこともできる道である。

当然、ここの木戸は、いわゆる抑え口として、守備厳重だった。

「――長谷川宗仁様からの使いですッ。怪しい者ではない。京都を二日の昼立って、いま着いたのだ。決して、うろんな者ではない」

きびしく、そこの武者たちに、左右から腕を組まれて、暗い道を行くあいだも、飛脚の男は、のべつ、囈言みたいに、さけび続けていた。

彼の脚もとと、疲れきっているその体とを親切に左右から扶けながら歩いている武者たちは、

「何をいうか」

と、笑って、

「たれも、怪しんで、馬から引き下ろしたわけじゃない。早馬から降りたとたんに、腰が抜けて歩けぬ様子だから、介添して、連れて行ってやるのではないか」

「だが、この道は?」

と、飛脚は、なお肩越しに、うしろを見たり、前の闇に、足をすくめて、