轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

いしかりがわ

石狩川

本庄 陸男

「石狩川」大観堂、1939(昭和14)年5月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 253,535 字 · 506 页

青空文庫

三

手際よくやるわい」

彼はそこで、口のなかで咽ぶように笑った。額には汗が流れていた。皺のみぞに集まって両頬のあたりにしずくとなって垂れそうであった。――刀にかけた対抗を意識しなければならなかったのだ。

阿賀妻は松岡長吉の方を見て云った。

「作事場の片隅でもよろしいな」

それが解決の一段落であった。関重之進の提案はことごとく受け入れられていた。たるんだ唇をきっと引きあげて、その本人が、真実か――と見なおすほど無造作に、手ごたえなく、何か損をしたような心もとなさを覚えた。そのとき、阿賀妻はすでに自分の持場に消えていた。

彼は木挽きの仕事に練達した。

作事場の気配は街の中にひろがって行った。すると翌日には棟梁三次の風邪も何となくなおっていた。

倉庫は基礎工事から大工工事になっていた。杣夫の一隊は大野順平を先頭にして山の木こり小屋を引きあげて来た。大沼喜三郎らの川並も次の仕事にうつらねばならなかった。そして棟あげが来たのである。

三

下小屋の一番はずれは木挽場にあてられていた。

崖になったその岸のうえに捲きあげられ、丸太材は横にならんで陽に照らされた。それは、生木のまま水に投げこまれ、ながいこと流されていた間にすっかり湿っていた。