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ちょうにんげんエックスごう

超人間X号

海野 十三

「冒険クラブ」1948(昭和23)年8月~1949(昭和24)年5月号、「超人間X号」光文社、1949(昭和24)年12月刊行の上記単行本で完結

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 89,025 字 · 178 页

青空文庫

しかしそのほかに、もっと少年たちが力を入れていることがあった。それは、かねて少年たちが胸の中にひそめていた不審を明きらかにすることだった。その不審とは、読者諸君もごぞんじのように、谷博士の人がらがどうしても気になってしようがないことだった。

博士は、姉ガ岡病院で、目の療養をしているころまでは、戸山君たち五少年が、ほんとうに心から親しめる博士だった。ところが、博士がX号に誘拐せられて、この研究所へもどって来、そしてその両眼がはっきり見えるようになって以来、博士はたいへん元気になったけれど五少年には親しみにくいものとなってしまったのだ。

少年たちは、かたい約束をして、博士の正体をくわしく調べることになった。そして五少年が研究所で探偵みたいなことをしていることは、博士にさとられないように、深い注意を払うことになった。

少年たちはひそかに博士の日常生活に目を光らせていたのだ。

あるとき、少年たちは、博士が夜になってすべての扉に厳重に鍵をかけこんだのを知った。

なにか秘密の実験を始めるのに違いないと思われた。

少年たちは、かねてそういうこともあろうと思って、その実験室の中を、二部屋向こうからのぞくことのできる屈折式の望遠装置を作っておいた。