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ちょうにんげんエックスごう

超人間X号

海野 十三

「冒険クラブ」1948(昭和23)年8月~1949(昭和24)年5月号、「超人間X号」光文社、1949(昭和24)年12月刊行の上記単行本で完結

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 89,025 字 · 178 页

青空文庫

恐ろしい疑い

が……。

「では、あすの準備はよろしくたのむ」

「承知しました」

「それでは寝てよろしい」

「お休みなさい」

機械人間はピョコリと腰をかがめて一礼すると、扉を開けて、廊下へ出て行った。

「さあ、寝る前に、いっぺん、サルにあいさつをしておこうか」

博士は、ぶきみな笑いを、唇のあたりに浮かべると、実験室の壁の前に立って片手を高くあげ、大声で叫んだ。

「ひらけ、ゴマ!」

これはどうしたことだろう、何もなかった白壁には、ポカリと畳一畳ぐらいの大きな穴があいたではないか。博士のからだは、音もなくその穴の中へと、吸いこまれて行った。

「とじよ。ゴマ!」

中から聞こえる声とともに、壁の穴は、また音もなく、もとのようにとじてしまったのであった。

恐ろしい疑い

一方、五人の少年は、望遠装置にうつった、博士の恐ろしい姿に、すっかりおどろいてしまったのである。

「戸山君、いったい博士はどうしたのだろうね。どんな悪者のために、あんな目にあわされているのか知れないが、みんなで助けに行こうじゃないか」

「うん……」

そういいながらも、戸山君は、望遠装置からはなれようとはしなかった。

「戸山君、どうしたんだい。