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ちょうにんげんエックスごう

超人間X号

海野 十三

「冒険クラブ」1948(昭和23)年8月~1949(昭和24)年5月号、「超人間X号」光文社、1949(昭和24)年12月刊行の上記単行本で完結

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 89,025 字 · 178 页

青空文庫

「M53号報告。七階全部に、毒ガスの充満おわりました」

「よし、第一機械人間操縦室へ侵入して、敵の屍体を確認、収容せよ。敵は七名。機械人間の中にはいっているはずだ」

さすがに、この時には、X号にも、博士たちがどうして地下十六階を逃げだし、七階を攻撃したか、その方法がわかっていたのである。

しばらく、ぶきみな沈黙がつづいた。

「M53号報告、M53号報告――」

ふたたびラウドスピーカーからは、機械人間の声が流れだす。

「どうした。屍体は発見できたか」

「それがだめです。ここにいる機械人間は全部味方のものばかり、人間などはどこにもはいっておりません」

おどろいたような声であった。X号もまた顔色をかえて、操縦盤の前に立ちあがった。

「おかしいな。あの毒ガスの中をくぐって逃げられるわけがないが。さては、そのまえにいち早く逃げだしたな。これはまた、やっかいなことになったわい」

その時である。またラウドスピーカーからひびいて来た機械人間の声。

「B8号報告。ただいま、武装警官の一隊を満載したトラックが、三角岳のふもとへとどいたという情報がはいりました。どういたしましょう」