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ちょうにんげんエックスごう
超人間X号
海野 十三
「冒険クラブ」1948(昭和23)年8月~1949(昭和24)年5月号、「超人間X号」光文社、1949(昭和24)年12月刊行の上記単行本で完結
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 89,025 字 · 178 页
「ばんざい、これで先生、ばんざいですね」
六千メートルまで高度をあげて、この航空船はふたたび停止していたが、その瞬間、がーんというような動揺が、この高空まで伝わって来たのだった。
「ふしぎだ。こんなはずはないが……」
博士はしきりにつぶやいていた。
「先生、どうしたんです」
戸山少年は、なんだか心配になって来たのだった。
「思ったより、爆発の規模が小さいんだ。すくなくとも原子爆弾は二十個以上は完成されてあったのだし、原料ウラニウムも、一トンはおいてあったはずだから、それが次から次へと爆発すれば、三角岳がぜんぶ吹っとぶくらいの大爆発を起こしていいはずなのに、あのぐらいの爆煙ですむはずはない。それに爆発は、たしかに一度だけだった……」
そういえば、たしかにそのとおりである。何かふしぎな不安が、少年たちの心にも、しだいに浮かびあがって来た。
その時である。どこからともなく、あの恐ろしいX号の声が、みんなの耳にひびいて来たではないか。
「谷博士、谷博士――」
博士の手は、ぶるぶると震えていた。
「おまえはだれだ。何者だ――」
「きさまが殺したとばかり思っていたX号だよ。