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ちょうにんげんエックスごう

超人間X号

海野 十三

「冒険クラブ」1948(昭和23)年8月~1949(昭和24)年5月号、「超人間X号」光文社、1949(昭和24)年12月刊行の上記単行本で完結

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 89,025 字 · 178 页

青空文庫

戸山ですよ……」

やがて博士はぱっちりと目をひらいた。

「ああ、戸山君か。ここはどこだね」

「先生、大丈夫ですか。ここは地上二万五千メートルの高空、宇宙航空船の中ですよ」

「ああ、そうだった。頭がずきずきいたんで仕方がないが、X号はどこにいるんだ」

「一階の最後部の部屋の穴の中へ、おとしこみました」

博士は頭のいたみも忘れて、おどりあがって喜んだ。

「しめた。それでX号もこんどこそ完全に運のつきだぞ。あの下は小型ロケット機の内部なんだ。よし、あれを外部に発射してやろう。戸山君MLQと書いてあるスイッチを切ってくれ」

「こうですか」

戸山君がそのスイッチを切った瞬間だった。

機体はズシーンというはげしい反動を感じて、ぐらぐらと揺れたのである。

「先生、いまのはいったいなんですか」

「ロケットがとびだした反動だよ。前のスクリーンには何も見えないかね」

はたして博士のことばどおり、そのスクリーンの上には、うしろからものすごい白煙をはきだして、青空を横切って飛んで行く、砲弾の形をしたロケットがうつったのである。

「さあ、全速力であのロケットを追いかけて、原子ロケット砲で撃墜しよう。