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ちょうにんげんエックスごう
超人間X号
海野 十三
「冒険クラブ」1948(昭和23)年8月~1949(昭和24)年5月号、「超人間X号」光文社、1949(昭和24)年12月刊行の上記単行本で完結
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 89,025 字 · 178 页
東京へいって、入院をして、目と神経とをなおすことになったのだ。
「わしの東京行きは、ぜったい秘密にしてくれたまえ。そうでないと、わしはこのうえ、どんな目にあうかもしれない。殺されるかもしれないのだ」
と、博士はひとりで恐怖していた。
友人たちは、博士に、そのわけをたずねてみたが、博士はそのわけをしゃべらなかった。
「今は聞いてくれるな。しかし、わしは根も葉もないことをおそれているのではない。わしを信じてくれ。そしてわしを完全に保護してくれたまえ」
博士は、からだをぶるぶるふるわせながら、そういって、同じことをくりかえし、いうのであった。友人たちもそれ以上、この病人からわけを聞きただすことをさしひかえた。
こうして博士は、東京の西郊にある柿ガ岡病院にはいった。ここは多摩川に近い丘の上にあるしずかな病院であった。この病院は、土地が療養にたいへんいい場所であるうえに、すぐれた物理療法の機械があって、東京において、もっとも進歩した病院の一つであった。
院長は大宮山博士だった。
谷博士は、じつは大宮山博士をいつも攻撃していたし、大宮山博士もまた、谷博士には反対の態度をとっていた。