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ちょうにんげんエックスごう

超人間X号

海野 十三

「冒険クラブ」1948(昭和23)年8月~1949(昭和24)年5月号、「超人間X号」光文社、1949(昭和24)年12月刊行の上記単行本で完結

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 89,025 字 · 178 页

青空文庫

秋の山をぜひ登ろうというので、例の戸山君、羽黒君、井上君ほか二名の、仲よし五人少年が三角岳の方へのぼって来たのであった。

のぼる道々で、少年たちは、谷博士の経営している三角じるし機械人間工場のポスターを見た。博士の名まえは、はいっていなかったけれど、製品は機械人間だというし、それにその工場のあるところが、三角岳だということなので、少年たちは深い興味をわかした。

「すると、谷博士の研究所あとで、だれかあんな工場をはじめたと見えるね」

「博士は知っていられるのだろうか」

「さあ、知らないだろうね。もっとも、知らせるといっても、博士はあれ以来、ずっと面会謝絶で、意識がはっきりしないということだから、知らせようがないわけだね」

「だれが経営しているんだろうか。まさか、例の機械人間の形をした怪物がやっているのではなかろうか」

「そんなことはないだろう。だって、もしそんなことがあったら、大評判になるから、東京へもすぐ知れるよ」

「とにかく、あの研究所を利用することを考えたところは、なかなか頭がいいや」

少年たちは、こんなことを話しながら、山を登っていった。

やがて少年たちの目にうつったのは、例の修理された塔であった。