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ちょうにんげんエックスごう
超人間X号
海野 十三
「冒険クラブ」1948(昭和23)年8月~1949(昭和24)年5月号、「超人間X号」光文社、1949(昭和24)年12月刊行の上記単行本で完結
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 89,025 字 · 178 页
とにかく、二体の人造人間ができあがった。いや、できあがったというには、まだ早い。人造人間の形だけができあがったという方が正しいであろう。
男の方は四十歳ぐらいの、肩はばのひろいりっぱな体格の人間だった。女の方は、十六七歳の少女だった。
そこまではうまくいったが、その先の仕事にX号は困って、さじをなげだした。すなわち、人造人間は、形だけは本物の人間とちがわないくらいにみごとにできあがったのであるが、それは死んだようになっていて、呼吸もしなければ、目も動かさず、もちろん歩きもしなかった。
「これは困った。その先のことは、谷博士の研究ノートにも、あまりくわしく書いてないんだから、いよいよ困った」
困ったままで、おいておくことはできない。そこでX号は最地階に監禁してある谷博士の前へやって来て、その問題をくわしく話をし、それから先どうすればよいかについて博士に教えを乞うた。
X号の方で頭をさげんばかりにして博士に頼んだのであるから、それを見てもX号がよほど困ったことが分かる。
「わしは、いやだ」
やつれはてた博士は、頑強にこばんだ。
X号は博士を一撃のもとにたたき殺そうとして拳をふりあげた。