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ちょうにんげんエックスごう
超人間X号
海野 十三
「冒険クラブ」1948(昭和23)年8月~1949(昭和24)年5月号、「超人間X号」光文社、1949(昭和24)年12月刊行の上記単行本で完結
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 89,025 字 · 178 页
娘と警部
「よう、みごとだ、みごとだ。もしもしお嬢さん。わしの話が分かるでしょう」
「なにが、お嬢さんだ。私は山形警部だ」
と、その女体の人造人間は怒ったような口調で答えた。
娘と警部
さすがの超人間X号も、その日はすっかりくたびれてしまい、ベッドにもぐりこむと、正体もなく深いねむりに落ちこんだ。
彼は、すこしの心配もなくねむった。というのは、この秘密の最地階のことは外部には知られていないし、またこの最地階からそとへ出ていく出入り口は、彼がしっかり錠をおろし、その鍵はだれも気のつかない薬品戸棚の裏にうちつけてある釘へひっかけてあるので、何者もこの最地階から外へ出られないと信じていた。
ところが、その翌朝七時に彼が目をさましてみると、その秘密の出入り口があいているので、びっくりした。錠は、内がわから鍵がさしこまれたまま、みごとにひらかれてあった。
「しまった。何者のしわざか」
X号は、おどろくやら、腹をたてるやらで、そこにふたたび錠をかけると、急いで引きかえした。
彼は、実験室の戸をおして、中へはいった。
「おお、谷博士は、ちゃんといるぞ」
谷博士は、椅子にしばりつけられたまま、首をがっくり前にたれていた。