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ちょうにんげんエックスごう

超人間X号

海野 十三

「冒険クラブ」1948(昭和23)年8月~1949(昭和24)年5月号、「超人間X号」光文社、1949(昭和24)年12月刊行の上記単行本で完結

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 89,025 字 · 178 页

青空文庫

が、女体の山形警部はわるびれず、奥へすすんだ。そして秘密の出入り口を教えた。

ところがここに困難がひかえているものと予想された。というのは、最地階から山形警部が出てくるときには、この秘密の出入り口の鍵は内がわにあったから、探しだしてすぐ使うことができた。しかし今警官隊は、外がわからはいろうとしている。錠前も鍵も向こうがわにあるのだ。どうしたら、錠前や鍵に手がとどくだろうか。それを心配しながら、検事の命令で、警官の一人が、力いっぱい戸をおした。

「あッ、開いた」

意外にも、戸は苦もなく開いた。錠がかかっていなかったのである。警官たちはよろこんだ。検事もよろこんだが、反射的に、(これは用心しなければいけない。相手はわなをしかけて待っているのかもしれない)と思った。

一同は、全身の注意力を目と耳にあつめ、足音をしのんで、最地階へはいっていった。警官の手ににぎられたピストルは、じっとりとつめたい汗にうるおっていた。だんだんと奥へ進む。

女体の山形警部が、いよいよどんづまりの場所へ来たことを手まねでしらせた。そして彼女は、声をしのんでいった。

「この扉をひらけば実験室だ。