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ちょうにんげんエックスごう

超人間X号

海野 十三

「冒険クラブ」1948(昭和23)年8月~1949(昭和24)年5月号、「超人間X号」光文社、1949(昭和24)年12月刊行の上記単行本で完結

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 89,025 字 · 178 页

青空文庫

お疑いはもっともじゃ。わしは諸君に、その証拠を見せます。それを見れば万事はお分かりになろう。こっちへ来たまえ」

博士はそういうと、うしろ向きになって、奥の方へ歩きだした。

それッと、検事は部下たちに目くばせして、博士のうしろに油断なくついていかせた。検事自身は博士と並んでいく。

「怪人はどこにいるのですか」

「冷蔵室の中においてある。この部屋だ。今開ける」

それは大金庫の扉のような見かけを持って背の高い金属製の大扉であった。博士は扉の上の目盛盤をいくつかまわしたあとで、ハンドルを握り、ぐッとまわして手前へ引いた。すると大きな扉はかるくひらいた。中からさッとひえびえとした気流が流れだして、検事たちの顔をなでた。

「大した低温ではないから、そのままおはいりなさい」

博士は先頭に立ってはいった。一同は気味わるいのをがまんして、うしろに従った。

中はたいへん広く、中くらいの倉庫ほどあった。博士はずんずんと奥へはいって、そこにある小部屋の引き戸をあけて、その中へはいった。がらんとした殺風景な棚ばかりの部屋であった。その棚の一つを博士は指さした。

「ほらこれだ。これが君たちが探していた悪漢の死体だ」