轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
さこく
鎖国
和辻 哲郎
日本の悲劇
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 443,306 字 · 875 页
ワリニャーニの一行を乗せたのは大友宗麟の提供した大きい船である。それには二十五歳以下の青年漕手三十人が乗り組んでいて、必要とあれば飛ぶように早く漕ぐことも出来たし、また兵士たちも乗り込んでいた。海賊の危険に対しては武装することも出来た。そういう船で送られてくるということは、宣教師の社会的地位が如何に高まって来たかを示すものである。その代り宣教師たちの財宝をねらう海賊の活動や、毛利の海軍の危険も大きかった。丸亀沖の塩飽諸島では危く難を免れることが出来たが、兵庫附近では、遂に海賊船の追跡を受け、堺までまるで競漕のような形で力漕して来た。堺に入港してからも、それらの海賊船に取巻かれて容易に荷役が出来なかった。堺の富商日比屋良慶は、部下三百人に鉄砲を持たせ、海岸からワリニャーニの船を守った。結局良慶らの調停で多額の償金を出すことになった。それほどこの航海は大げさだったのである。
上陸後の歓迎もワリニャーニの驚くほどであった。質素を重んずるヤソ会士として、ワリニャーニは、自分に対しこのように華々しい名誉と好意とを表わす必要はない、と云って断わろうとしたが、日本のキリシタンたちは押し返して云った。