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さこく

鎖国

和辻 哲郎

日本の悲劇

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 443,306 字 · 875 页

青空文庫

アラビアの商船が従来の航路を変え、マルディヴ諸島経由セイロンに来り、東方の産物を入手することも明かとなった。で副王は再びロレンソを派遣してこの航路を遮らしめようとしたが、目標を誤ってセイロンに達し、なすところなく帰って来た。しかしアルメイダの方針はインド西岸の要地にポルトガルの勢力を確立することであって、そのために彼は無暗に事を起したり手をひろげたりするのを好まなかったのである。

然るに本国の考はそうでなかった。信仰の敵アラビア人が出没する限り、インド洋のどの沿岸も、攻撃し征服すべきである。そう人々は考えた。そうしてそれを形に現わしたのが、前に一度インドに来たアフォンソ・ダルブケルケである。彼の艦隊の出発はアルメイダの出発後二回目で、初めのは八隻の艦隊を以てアフリカ東海岸の経営に向ったのであるが、うまく行かなかった。次に一五〇六年の初めにアルブケルケが五隻の軍艦、千三百の兵をひきい、十隻の貨物船団と共に出発したのである。船団はインドに直航し、艦隊は紅海の入口やペルシア湾に向う筈であったが、マダガスカル島の探検でその年を終り、ソコトラ島の経略で翌年の夏を迎うるに至っている。