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「やまとみんぞく」とはなんぞや
先住民と差別 喜田貞吉歴史民俗学傑作選
喜田 貞吉
喜田貞吉『先住民と差別 喜田貞吉歴史民俗学傑作選』。同一底本的分册已合并为一书。收入:「日本民族」とは何ぞや、「ケット」と「マット」、奥羽地方のシシ踊りと鹿供養、火葬と大蔵、くぐつ名義考、国栖の名義、国号の由来、時勢と道徳観念、周防石城山神籠石探検記、炭焼長者譚、長吏名称考、憑き物系統に関する民族的研究、手長と足長、道鏡皇胤論について、間人考、人身御供と人柱、法隆寺再建非再建論の回顧、本州における蝦夷の末路、オシラ神に関する二三の臆説、サンカ者名義考。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 195,063 字 · 389 页
それに「呉」の字を当てたのは、古くそれをクレと読む例であったからである。また日本紀に、欽明天皇六年九月百済王が任那の日本府の臣、及び諸旱岐に呉の財を贈るとある場合のクレも、当時支那においては南北朝既に合一した後の隋のことであり、この他にも百済人が隋を呉と称した例が日本紀に見えて、いずれも一般に支那をクレと呼んだ証拠となすべきものである。我が国は当時の地理上の知識において、知りうる限りの世界の最東にあるが故に、所謂日出処、すなわち「朝」の国であり、これに対して西方なる支那は日の没る国、すなわち「暮」の国である。そしてさらにそれよりも遠き西の国は、常に夜であるべき筈で、これを「常世」の国と云った。それを文字に「常世」と書くのは、その原義を失った後の当て字である。
されば推古天皇の国書に、隋を指して日没処とあることは、畢竟古来の伝統によるクレの名を、別の文字を以て表わしたものに他ならぬ。そしてこれに対して我が国を日出処と書いたことは、単に修辞上の対句であった。けだし従来使用の倭国の称が、我が国号として不適当であるとの自覚から、かく改めたに過ぎないもので、未だこれを以て我が国号となすべき程のものではなかった。