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「やまとみんぞく」とはなんぞや

先住民と差別 喜田貞吉歴史民俗学傑作選

喜田 貞吉

喜田貞吉『先住民と差別 喜田貞吉歴史民俗学傑作選』。同一底本的分册已合并为一书。收入:「日本民族」とは何ぞや、「ケット」と「マット」、奥羽地方のシシ踊りと鹿供養、火葬と大蔵、くぐつ名義考、国栖の名義、国号の由来、時勢と道徳観念、周防石城山神籠石探検記、炭焼長者譚、長吏名称考、憑き物系統に関する民族的研究、手長と足長、道鏡皇胤論について、間人考、人身御供と人柱、法隆寺再建非再建論の回顧、本州における蝦夷の末路、オシラ神に関する二三の臆説、サンカ者名義考。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 195,063 字 · 389 页

青空文庫

る卑賤な炭焼の下司男が、黄金を発見して俄かに富有になったという同一筋の出世譚で、それが各地方の長者譚にからみあって、いろいろに潤飾せられているに過ぎないのである。そして東北は奥州津軽の終から、西南は九州豊後のこの真野の長者にまで、その噺が広がっているので、そのお噺としての筋合は極めてたわいもないものであるが、田舎の富豪の富を得た起原を黄金の発見に帰するという古人の思想の反映として、経済史上からこれを観察しても、田舎の富豪が出来たが為に都の文化をいかに田舎に輸入したかという事実を、文化史上から観察してみても、またそれに付随して所謂長者そのものの存在から、古代の都鄙の事情がどうあったかということを観察してみても、いろいろ面白い結果が得られる事であるが、これらはみな現に東朝紙上に連載さるべき柳田君の燃犀なる観察眼にお任せして、また特にこの満月寺の遺蹟については、古代仏教史上から自分に多少考えた事もあるが、それも他日の発表に保留して、今はただ所謂炭焼長者譚なるものが、地方の豪族の家系を名族に仮托し、及び身分の向上に対していかに焦慮したかという道行きを示す一つの例話として、自分の民族的観察を記述して、本年の試筆としようとするのである。