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「やまとみんぞく」とはなんぞや
先住民と差別 喜田貞吉歴史民俗学傑作選
喜田 貞吉
喜田貞吉『先住民と差別 喜田貞吉歴史民俗学傑作選』。同一底本的分册已合并为一书。收入:「日本民族」とは何ぞや、「ケット」と「マット」、奥羽地方のシシ踊りと鹿供養、火葬と大蔵、くぐつ名義考、国栖の名義、国号の由来、時勢と道徳観念、周防石城山神籠石探検記、炭焼長者譚、長吏名称考、憑き物系統に関する民族的研究、手長と足長、道鏡皇胤論について、間人考、人身御供と人柱、法隆寺再建非再建論の回顧、本州における蝦夷の末路、オシラ神に関する二三の臆説、サンカ者名義考。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 195,063 字 · 389 页
近く五十年前にあったのである。滑稽といおうか、悲惨といおうか、今から思えば形容の辞もない程の徒事ではあるが、試みに某年三月現在のその職員録についてこれを験するに、姓名を明記するもの総計概算一千六百六十三名の中において、源氏が実に七百二十一名、藤原氏が五百八十名、平氏が百十三名の多きに及び、次に橘氏五十名、菅原氏二十九名、賀茂(鴨)氏十四名、紀氏十二名、小野氏・越智氏各十一名、秦氏十名で、それから下はみな十名未満という数を示している。かくてその一千六百六十三名の有する姓氏の種類は僅かに五十五で、その中でも一姓ただ一名のみのもの実に三十に近い数を示しているのであるから、まず大部分源平藤橘の四姓に限ると云ってもよいのである。今日全国一千万戸以上の住民について、よくその家系を明らかにしうるものが果してその幾割あるであろうか。まことに寥々たるものに相違ないにかかわらず、明治初年の官吏がことごとく古い姓氏を名乗り、しかもその八割八分までが所謂源平藤橘の四氏によって占められているとは、何という馬鹿馬鹿しい事であろう。単にこの一事のみをみても、後世の姓氏なるものの大多数が仮冒であって、殆ど信ずるに足らぬものたることを知るに足ろう。