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「やまとみんぞく」とはなんぞや
先住民と差別 喜田貞吉歴史民俗学傑作選
喜田 貞吉
喜田貞吉『先住民と差別 喜田貞吉歴史民俗学傑作選』。同一底本的分册已合并为一书。收入:「日本民族」とは何ぞや、「ケット」と「マット」、奥羽地方のシシ踊りと鹿供養、火葬と大蔵、くぐつ名義考、国栖の名義、国号の由来、時勢と道徳観念、周防石城山神籠石探検記、炭焼長者譚、長吏名称考、憑き物系統に関する民族的研究、手長と足長、道鏡皇胤論について、間人考、人身御供と人柱、法隆寺再建非再建論の回顧、本州における蝦夷の末路、オシラ神に関する二三の臆説、サンカ者名義考。
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しかしそれはその霊物とその禁厭咒詛の術を伝えられたもののみに、その効能が継承されるのであって、その伝えを失った場合には、その憑き物は通例消滅してしまうべき筈である。したがってこれらは必ずしも子々孫々にわたって、所謂筋をなすものではない。しかるにその霊物がもし生あるものである場合には、当人の子孫が繁衍するとともにその霊物も子孫を殖やして行く。所謂七十五疋の眷属などと言われるものが、人間の目にこそ見えね、その血筋の人の数だけは、常に増殖してついて廻っているものだと信ぜられるのである。したがってここには立派に物持筋が成り立つ。山人や海人など、地主側の同化の機に後れていた人々と里人との間に、接触が多くなればなる程この問題は頻繁に起って来る。勿論これらの接触の場合において、その地主側のものが常に物持筋となるには限らぬ。現に阿波の広筋・狭筋の様に、ただ「筋」が違うというだけで、通婚の場合にのみ問題が起るに止まる程度の場合もあり、全くその区別が忘れられて、全然同化融合してしまった場合も最も多いのであるが、それが何かの都合で霊能あるものとして憚られた場合において、所謂物持筋は立派に成立するのである。