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「やまとみんぞく」とはなんぞや

先住民と差別 喜田貞吉歴史民俗学傑作選

喜田 貞吉

喜田貞吉『先住民と差別 喜田貞吉歴史民俗学傑作選』。同一底本的分册已合并为一书。收入:「日本民族」とは何ぞや、「ケット」と「マット」、奥羽地方のシシ踊りと鹿供養、火葬と大蔵、くぐつ名義考、国栖の名義、国号の由来、時勢と道徳観念、周防石城山神籠石探検記、炭焼長者譚、長吏名称考、憑き物系統に関する民族的研究、手長と足長、道鏡皇胤論について、間人考、人身御供と人柱、法隆寺再建非再建論の回顧、本州における蝦夷の末路、オシラ神に関する二三の臆説、サンカ者名義考。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 195,063 字 · 389 页

青空文庫

手長という語の出来たのはすこぶる古い。既に文徳天皇嘉祥三年において、壱岐の手長男神・手長姫神が官社に列せられたのを以てみても察せられる。既にこれを手長という事から、御世の長きを祈り、寿の長きを祝う詞に、往々この語を用いた。延喜式祈年祭・六月月次祭などの祝詞に、「皇孫命の御世を手長の御世と堅磐に常磐に斎ひ奉る」と云い、伊勢大神宮六月月次祭の祝詞には、「天皇が御命にます御寿を、手長の御寿と湯津磐村の如く、常磐に堅磐にいかし御世に幸はひ給ひ」などともある。この「手長」を賀茂真淵翁は、「手」は発語で単に長い意味だと云い、本居宣長翁は「足長」の義だと説かれたが、自分はやはり手長の神に関係して考えたい。無論この際において、それが土蜘蛛だという思想はなく、単に手長という語があるところから、長きを祝する意に用いたものであろう。

今一つ併せ考うべきは、古え饗宴の給仕人の或る者を「手長」と云った事で今も寺院にはこの称がある。宇治拾遺物語「寂照上人鉢を飛ばす事」の条に、

王のたまはく、今日の斎筵は手長の役あるべからず、各我が鉢を飛ばせやりて物は受くべしとのたまふ。

とある。