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「やまとみんぞく」とはなんぞや
先住民と差別 喜田貞吉歴史民俗学傑作選
喜田 貞吉
喜田貞吉『先住民と差別 喜田貞吉歴史民俗学傑作選』。同一底本的分册已合并为一书。收入:「日本民族」とは何ぞや、「ケット」と「マット」、奥羽地方のシシ踊りと鹿供養、火葬と大蔵、くぐつ名義考、国栖の名義、国号の由来、時勢と道徳観念、周防石城山神籠石探検記、炭焼長者譚、長吏名称考、憑き物系統に関する民族的研究、手長と足長、道鏡皇胤論について、間人考、人身御供と人柱、法隆寺再建非再建論の回顧、本州における蝦夷の末路、オシラ神に関する二三の臆説、サンカ者名義考。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 195,063 字 · 389 页
冀うてボンヤリしていたというに至っては、いかに彼が時勢に暗かったとは言え、むしろ滑稽千万な事ではあるまいか。彼はそもそも何を恃んでそんなに平気でいられたものであろう。否彼がさきに法王の位におり、服飾供御天子に准じて、政巨細となく決をこれに取るという様に、諸大臣の上に立って傲然と政治を見ているをえたという事からして、臣民出の一比丘としてはまことにおかしな次第ではないか。
申すまでもなく、我が皇室は万世一系天壌無窮にましまして、いかなる場合にも臣籍の者がとってこれに代ろうという様な思想が起りえたとは信ぜられない。いわんや帝権の最も盛んな奈良朝時代において、道鏡に限ってどうしてそんな問題が起りえたであろう。これは我が国民思想の上からも、特にその時代思想の上からも、断じてあるべからざるものである。すなわち自分にとっては解しえざる最大の疑問であるのである。
またこの事件について最も反対側から憎まるべき筈の習宜阿曾麻呂(註一)が、道鏡失脚後の新政において続々栄転した形跡のある事や、その反対に最も多く賞せらるべき筈の和気清麻呂、法均の姉弟が、その当時割合に恩賞に預らなかった事や、その他称徳天皇の宣命の中にお述べになったお言葉の中などにも、表面にあらわれただけの事実では、到底解し難い問題が甚だ多く存するのである。