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「やまとみんぞく」とはなんぞや
先住民と差別 喜田貞吉歴史民俗学傑作選
喜田 貞吉
喜田貞吉『先住民と差別 喜田貞吉歴史民俗学傑作選』。同一底本的分册已合并为一书。收入:「日本民族」とは何ぞや、「ケット」と「マット」、奥羽地方のシシ踊りと鹿供養、火葬と大蔵、くぐつ名義考、国栖の名義、国号の由来、時勢と道徳観念、周防石城山神籠石探検記、炭焼長者譚、長吏名称考、憑き物系統に関する民族的研究、手長と足長、道鏡皇胤論について、間人考、人身御供と人柱、法隆寺再建非再建論の回顧、本州における蝦夷の末路、オシラ神に関する二三の臆説、サンカ者名義考。
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この傍例によってさらに臆測をたくましゅうせんに、時も同じ天慶のころに、九州から志多羅神が来たと同じように、東北から夷神がはやって来て、京都に一時的の信仰騒ぎを演じたのであったと解するに不思議はない。しかもそのばかばかしい迷信から覚醒した後になっては、まったく信仰的方面から離脱して、ただその夷像のみがいわゆる雛人形として、少女の玩弄物に遺されたのではあるまいか。その流行当時にこれを岐神といい、あるいは御霊といったというのは、志多羅神のはやった時に、あるいはこれを小藺笠神といい、あるいはこれを八面神などといったのと同様に、各自勝手な名称を呼んだもので、流行心理に囚えられてその渦中に巻き込まれたものは、何が何やらわからぬながらに、その男女相対するところから道祖神に付会して岐神といい、あるいはその威霊ありと信ぜられた事から御霊ともいったものであったと解せられる。しかもそれが鎮静して後に、遺ったところはただ夷神の偶像たるヒナ人形のみであった。
これはまことにいうところの臆説にすぎぬ。たまたま天慶の流行神の記事が伝わっていたがために、その類似点からしいて双方の連鎖を試みたにほかならぬ。