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「やまとみんぞく」とはなんぞや
先住民と差別 喜田貞吉歴史民俗学傑作選
喜田 貞吉
喜田貞吉『先住民と差別 喜田貞吉歴史民俗学傑作選』。同一底本的分册已合并为一书。收入:「日本民族」とは何ぞや、「ケット」と「マット」、奥羽地方のシシ踊りと鹿供養、火葬と大蔵、くぐつ名義考、国栖の名義、国号の由来、時勢と道徳観念、周防石城山神籠石探検記、炭焼長者譚、長吏名称考、憑き物系統に関する民族的研究、手長と足長、道鏡皇胤論について、間人考、人身御供と人柱、法隆寺再建非再建論の回顧、本州における蝦夷の末路、オシラ神に関する二三の臆説、サンカ者名義考。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 195,063 字 · 389 页
そしてそのソホトはもと実にクエ彦の党類であったのであろう、との事も既に論じておいた(同上二一頁以下)。古事記に、曾富騰なる久延毘古は足は行かねどもことごとく天が下の事を知るとあるのは、そのソホトが案山子の事だと解せられた後の註解で、本来はソホトすなわち久延毘古は、足よく各地に及んで、ことごとく天が下の事を知っておったのに相違ない。ここにおいて遍満行き渡らざる所なきタニグクとの関係が見出されるのである。
久延毘古のみがその素生を知っておったという少彦名命は一にクシの神とあって、クシすなわち蝦夷の神にますことも既に論じた(同上七頁以下)。しからばすなわちソホトも、久延毘古も、またクシの神なる少彦名命も、皆同一の党類であったと申さねばならぬ。そしてそのことごとく天が下の事を知れる久延毘古を大国主神に紹介したタニグクが、また天が下に遍満して行き渡らざる所なき比喩に用いらるるものであってみれば、これまた自ずから、本来同一状態の下にいる漂泊性人民の仲間であったらしく推測せられるのである。
高野に谷の者なる一群の住民があった。もと山内の雑務に役する一種の賤民で、なお京都で河原者・坂の者など言われた輩と同じく、社会の落伍者が、谿谷の間に小屋懸けして住んでいたことから得た名であろう。