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「やまとみんぞく」とはなんぞや
先住民と差別 喜田貞吉歴史民俗学傑作選
喜田 貞吉
喜田貞吉『先住民と差別 喜田貞吉歴史民俗学傑作選』。同一底本的分册已合并为一书。收入:「日本民族」とは何ぞや、「ケット」と「マット」、奥羽地方のシシ踊りと鹿供養、火葬と大蔵、くぐつ名義考、国栖の名義、国号の由来、時勢と道徳観念、周防石城山神籠石探検記、炭焼長者譚、長吏名称考、憑き物系統に関する民族的研究、手長と足長、道鏡皇胤論について、間人考、人身御供と人柱、法隆寺再建非再建論の回顧、本州における蝦夷の末路、オシラ神に関する二三の臆説、サンカ者名義考。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 195,063 字 · 389 页
そして自分は、天下に遍満して行き渡らざる所なしと解せられ、またことごとく天が下の事を知れる久延毘古を大国主神に紹介したと言われたタニグクを以て、この意味における谷の者に擬定せんとするのである。すなわち彼らは谷グクであり、ククツであったと言わんとするのである。
傀儡子という漢字をあてられた我が本来のクグツは、平安朝大江匡房の頃には、一定の居なく水草を逐うて移徙し、男は狩猟を主として傍ら各種の遊芸に従事し、女は美粧して婬を鬻ぐを業としていたらしい。しかるに鎌倉時代塵袋の頃になっては、その遊芸の方は分業となって自ずから流れを異にし、クグツの女は遊君の如く、男は殺生を事とすとある。これらの時代になっては、彼らの仲間には既に各種の落伍者が流れ合って、もはや民族上一般民衆とそう区別のないものとなっていたであろうが、本来のクグツは或いは久延毘古などと同じく、取り残された蝦夷族の遺蘗であったのかもしれぬ。或いは公民となるの機会をはずした、弥生式民族の落伍者であったのかもしれぬ。いずれにしてもその名称は、浮浪漂泊の生活をなしている人々に対して負わせたものであったに相違ない。