轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

しん・へいけものがたり

新・平家物語

吉川 英治

02 ちげぐさの巻

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 123,012 字 · 245 页

青空文庫

月見のつもりで来てくれ』

と、自宅へ招いた。

そういっても、友だち輩にはわかっていた。――この秋には、天皇、上皇おそろいで、ふたたび仁和寺に行幸の内儀があり、同日同所において、競馬を覧給うと、さたされている。九月二十三日と、予定の日まで、きまっていた。

そこで、もっと明白なのは、むなしく加茂の春競馬に、例の、青毛に騎乗して、名を成すべかりしを、ふと、その若駒の故障から、思い止まって、脾肉を喞っていた渡が――天高き秋の仁和寺競馬を、千載一遇のときと、ふたたび手に唾していることである。

『その前祝いのつもりだろうよ』

友輩は、いいあった。

中には、また。

『いや、吝嗇と思われたくないのさ。ふつう、はれの日に出る騎者たちは、おのおの、日ごろ信仰する僧家へ行って、阿闍梨や上人たちから、鞭加持をしてもらい、そのあと、親類朋友をあつめて、大振舞をするのが例になっている。……ところが、渡は仏ぎらいだ。勝負は勝負に尽きる。あに、神仏の力をからんやと、よく、院の溜りでも、豪語しているだろう。……で、ムチ加持振舞を、月見と称して招んだにすぎない』

さらに、弥次性のある一友は、こうもいう。