轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

しん・へいけものがたり

新・平家物語

吉川 英治

02 ちげぐさの巻

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 123,012 字 · 245 页

青空文庫

(あぶない、地上――)

だれもが、そう観ている。いつをも知れない世の中を感じている。

ところが、そのおそれとは、正比例に、地上は、歓楽的にのみ彩られ、むりにでも享楽しようとする意欲がつよい。――近年、加茂競馬の人出などにも、それが観られた。

競馬は、古い。史には、文武天皇の大宝元年(西暦七〇一年)が始めとみえる。禁廷で、左右の衛府の人びとだけでやったものらしい。それも五月の節会だけに。

ここ数年の競馬流行は、とてもそんなものではない。五月の加茂競馬以外にも、諸所の神社で行われるし、天皇、上皇、妃たちの行幸にあたり、離宮や公卿大臣の第宅でも、私邸競馬がたびたびある。また、路上競馬といって、街中の、二条大路でも催されたことがあるし、野外の行幸先で、ふいに下命によってやる場合もめずらしくない。

十列競馬は、十騎争い。十番競馬は、二騎馳けで、十たびの競走をするのである。馬場は、直線がならわしだった。馬出しから、決勝点の標識まで、まッ直に走ったきりで勝負がつく。――だから、都大路のまん中でも、通行止めさえすれば、できないことはない。

さきの、堀河天皇は、非常な熱心家で、禁門の馬寮には、諸国の逸駿をつながせて楽しまれた。