轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
07 第七分冊
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 200,903 字 · 400 页
このときを逸しては、汝らの願い事を、殿のお耳へじかに聞いて戴く折はないぞ。――どの組からでもよい、五、六名これへ出て来て、一同の代表として、不足不満、希望を申せ。筋目の正しいことなれば聞きとどけてつかわすであろう」
すると、大勢の人夫の中から、見るからに不逞な面がまえをした半裸体の大男が、ここで仲間へ顔を売ろうという気か、のしのし堤の上へあがって行った。
それを見ると、また三、四人の土工頭が、
「いおうじゃねえか。ああ仰っしゃるんだ。なにも、びくつくこたあねえ」
と、強いてあたりへ豪語を払いながら、これまた、堤の上に立った。
「これだけか。代表は」
「へい」
と、各※(二の字点、1-2-22)、床几間近なので、膝をついて、土下座しかけると、官兵衛は、
「坐るに及ばん」
と、制して、
「きょうは篤と、その方どもの不満を訊いてやるとの殿の思し召だ。せっかく土工一同のかわりに立って御前にまかり出ながら、いいたいこともいえないではこちらも困る。要するに、この工事が、期日までに成るも成らぬも、一にその方たちの働き如何にかかっておること。遠慮なく、日頃、その方たちの胸にかくしておる鬱憤なり不平なりを、ここであきらかに申したてて欲しいのだ。