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にっき
日記
宮本 百合子
11 一九二五年(大正十四年)
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 35,462 字 · 72 页
三月四日
三月五日
三月十一日
〔欄外に〕
二階日当よく廊下の籐椅子によりかかって居ると、春らしさにうっとりする程だ。ゆれる樹の葉に日の光る、麗らかさがもう冬のとは違う。そのつややかさ。
三月四日(水曜)
こちらの家に引越してから、少しカゼ気。どうもなおらず困る。仕事をやる。始めの方気に入らないと思って居た通りわるし。すっかり書きなおす。山本実彦来。原稿をおくらすことについて話す。十一日か、ぎりぎりでもう一日、十二日までということ。彼は、野人的男だ。
夜、三時すぎまでやる。十一枚。
Y、今日は大活動。三越にゆき、私のためによいスタンドを買って来てくれる。ひどく光線の工合がよいので、ついつかれて居たのに机につき、あれだけやってしまった。
三月五日(木曜)晴 大風
普選案上り、二日夜十時すぎ衆議院は通過したが、貴族院で今大もめである。どうなることか。なかなか鋭い――政府の裏を見ぬいた反駁質問が出、面白い。
仕事昼間六枚。こんどの部屋光りの工合、落付き工合実によい。ただ、となりで始終トタンをいじる音がするのは情けなし。但四時以後はすっかりしずかになって快し。
三月十一日(水曜)
きょう『改造』