轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

いしかりがわ

石狩川

本庄 陸男

「石狩川」大観堂、1939(昭和14)年5月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 253,535 字 · 506 页

青空文庫

頭をふって、何か重大なことを考えようとしているうちに、もやもやッとして来る。夢のなかをさまよっている。

やがてあちらこちらで、大っぴらに鼾ごえが聞えだした。長くなって寝こんでいた。警戒すべきものは何ものも無かった。あれこれ考えたところで、船の中ではどうしようも無い。

一度どこかでぼそぼそした話し声が起った。うす眼をあけて見ると、それは船夫が柳川源達を揺り起しているのであった。船夫は確かな人員を調べに来たのだ。そろそろ夕食の支度に取りかかるためであった。もっともそれも、夢とうつつの間をぼんやり彷徨していた。

春の日が暮れかけた。陽のかげった冷たさがぞくッと肩先に来た。目をあけた。蓋をかぶせたような低い天井が見えた。浪のうねりがそこにもくもく動いていた。端の方にいた男は空腹をおぼえた。そう思うと急に目がさめた。彼は上体を起して中央のあたりを見た。やはりそこに二三人のものが起きていた。彼はそっと視線を返して、何げなく傍らの壁を見あげた。ペンキ塗りが珍しかった。じろじろ見ていると、少し先の方に、何か書いたものが貼り付けてあった。空腹をまぎらすために彼は近よって行った。