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ちょうにんげんエックスごう
超人間X号
海野 十三
「冒険クラブ」1948(昭和23)年8月~1949(昭和24)年5月号、「超人間X号」光文社、1949(昭和24)年12月刊行の上記単行本で完結
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 89,025 字 · 178 页
農民たちの働く時間はすくなくなって、自分が自由に使える時間がたくさんできた。その時間を、農民たちは、楽しく音楽の練習に使ったり、読書に利用したり、工作に興じたりした。
ある家では、そんなにたくさんの家族が、耕作にあたらなくてもいいというので、若い人たちを都会へ出して、工業方面で働かせることにした家もある。
水をひくこと、太陽熱を利用すること、電気栽培のこと、通信機を備えつけること、運搬用の自動車やヘリコプターを備えつけることなど、これを一つ一つ説明していったら、たいへんな紙数がいるので、ここにはくわしくのべないことにする。
谷博士は、村がすっかりりっぱになったあとで、こんどは研究所を改築した。それはこれまでのものにくらべて、たいへん大きなものであった。地上から上まで、二十四階もあった。地階は十階だというが、それよりもっと深いといううわさもあった。そしてこの建物は異様な形をしていて、だれも一度見ると忘れられない。しかし、村民の中には、こんどの研究所の建物の形が、どうも気味がわるくてならない、やっぱり前のきちんとした塔の方が、感じがよかったという者もあった。