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ちょうにんげんエックスごう
超人間X号
海野 十三
「冒険クラブ」1948(昭和23)年8月~1949(昭和24)年5月号、「超人間X号」光文社、1949(昭和24)年12月刊行の上記単行本で完結
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 89,025 字 · 178 页
戸山という少年がいった。戸山は、この少年団のリーダー格であった。あとの四人の少年もみんな同級生であった。きょうはいいお天気であったので、三角岳登山を試みたのであったが、途中で雷に出あい、洞穴の中にとびこんで雷鳴のやむのを待った。そのうちに雷鳴ははげしくなり、前方に見えるここの塔の上に落雷したのを見た。
やがて雷雲が行きすぎたので、五人の少年たちは、目的地である三角岳の頂上まで登って来ようというので、ここまで登って来たわけ。するとこの研究所の建物がひどくこわれているので、それにおどろいて、中へはいったわけであった。
「あ、人がたおれている」
「ええッ」
「あそこだよ。白い実験着を着ている人が、たおれているじゃないか。壁のきわだよ」
「ああ、たおれている」
五人の少年たちは、谷博士を見つけた。そばへかけよってみると、博士は顔面や腕に傷をこしらえ、死んだようになっている。呼びおこしても、意識がない。戸山は、博士の鼻の穴へ手を近づけた。博士はかすかに呼吸をしているようだ。そこで彼は耳を博士の胸におしつけてみた。博士の心臓はたしかに打っている。しかし微弱である。