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ちょうにんげんエックスごう
超人間X号
海野 十三
「冒険クラブ」1948(昭和23)年8月~1949(昭和24)年5月号、「超人間X号」光文社、1949(昭和24)年12月刊行の上記単行本で完結
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 89,025 字 · 178 页
本心からおだやかな、人好きのする円満な性格となり、博士は自分の研究の結果を、すべて広く社会に公開し、社会と人類の文化の向上をはかったのである。
それはX号のように、下心あるうわべだけの行為ではなく、本心から出た愛情のこもった行為であった。
宇宙航空船につまれてあった、莫大な量のウラニウムは、すべて原子力工場のために使用され、原子爆弾は、あのサハラ沙漠の爆発を最後として、永久に使用されずに処分されてしまったのである。
ただ一つ、博士がどうしても公開しなかった研究の秘密――それは人造生物をつくる方法だけだった。
「生命というものは、神だけが生みだすべきものである。人間の手でそれを作りだそうとすることは、かえって人類の破滅をまねくにすぎない。自分がこのような恐ろしい目にあったのも、人間の力の限度を知らないから生じた誤りだった」
博士は口ぐせのように、こうくりかえしていたのである。
戸山君はじめ五人の少年は、博士の下で研究をつづけ、日本でも有数の大科学者となった。しかし、戸山君たちの心の中には、いつまでもいつまでも、このような恐ろしい疑問が、たえず残っていたのである。